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栃の木と
800字ほどの文と1点の挿画でつくられた「本」
柳田国男の『遠野物語』のなかで、随一の悲恋の言い伝えは
「金沢村の字長谷(ながや)は、土淵村字栃内(とちない)の琴畑と、背中合わせになった部落である」とはじまる。
そして、「天気のよい日には今でも水の底に、羽の生えたような大木の姿が見えるということである」と結ばれる。
生から死への時の移りが、宇野亜喜良の甘美な筆さばきで、一幅の絵に収められた。
800字ほどの文と1点の挿画でつくられた「本」
柳田国男の『遠野物語』のなかで、随一の悲恋の言い伝えは
「金沢村の字長谷(ながや)は、土淵村字栃内(とちない)の琴畑と、背中合わせになった部落である」とはじまる。
そして、「天気のよい日には今でも水の底に、羽の生えたような大木の姿が見えるということである」と結ばれる。
生から死への時の移りが、宇野亜喜良の甘美な筆さばきで、一幅の絵に収められた。